リツエアクベバ

satomies’s diary

サンタさん

 今日、息子に言われました「おかあさん、ボクは本当のサンタさんに会いたいんだ、大人の変装じゃなくて」。
 いるのかいないのかってことを超えて、こんなことを言われていったいどう答えたらいいんだろうと思いつつ、ゆっくり話をしようかそのチャンスかなんぞと思いつつ、微笑みで流す。今年の25日の朝をまだ待ちたい。
 今日の夕刻、息子を実家に送る。彼は今日から二つお泊まり。早速ハーフのイトコとじゃれあう。わたしと姉は外見があんまり似ていないのに、この2人は妙に似てる。外人くささを甘さが緩和している姉の子と、顔に甘さがあるウチの息子と。
 姉とサンタの話をする。姉の子が姉に聞いたと姉が言う「ママ、サンタさんは本当にいるの?」姉ははっきりと答えるそうだ「いるわよ、だってわたしはサンタさんを見たんだから」。
え?と問い直すと、サンタさんが外に立っているのを見たという。その記憶は強烈だと姉が言う。感激しながら妹にそれを話すと、妹が「サンタはいない、夢でも見たんだろ。プレゼントはパパが買ってくるんだよ」と言ったと言う。
 覚えてない、覚えてない。なんてイヤなガキだろう、なんてつまらんガキだろう。記憶の中にサンタが存在する姉がうらやましい。夢だろうがなんだろうが、そういう「見た」というイメージを持つ持ち続ける子どもというものが存在すると話には聞いていたが、まさかそれが姉で、その報告を最初にぶち壊したのが自分だったということに軽いショック。
「おかあさん、ボクは本当のサンタさんに会いたいんだ、大人の変装じゃなくて」。
 そうか、オマエはそう思うのか。でもオマエの母は見られなかった。見たイメージを持って育つことができなかった。その年齢までサンタのイメージを持ち続けるアンタがわたしは少しうらやましい。
 昨日の午後、息子の友達が遊びに来る。彼が来たのは息子が帰宅するちょっと前。家が近くなのにいっしょに帰る人間関係が違う。すでに声変わりをしていて大人びたこの子と、息子が帰るまで話をする。「あの子、まだサンタをしっかり信じているようで、いいかげんこの年齢だから今年はちょっと考えて話さなきゃいけないと思ってるんだ、どうしよう」。息子の友達が答える「アイツだからな、アイツらしいよ。オレは2年生だか3年生だかのときに、まあ気づいちゃったけどな」。「今日アイツと遊ぼうと思って新しいソフトを持ってきたんだ。クリスマスに買ってもらったんだけど、まだ25日じゃないもんな。クリスマスだから買ってもらったんだって、なんとなくアイツには言えないよな」。ああこうやって、あの子の個性は守られているんだ、なんてちょっと感想。