リツエアクベバ

satomies’s diary

息子の友達

 ピンポーン、玄関のチャイムが鳴る、出ると息子の友達。あらあの子まだ帰ってないのよ、いいわいいわすぐ帰ってくると思うから入って待ってればいいわ。久しぶり、最近どうしてんのよ、あらまた背が高くなったんじゃない? ねえねえこの間の授業参観のときのさ、アレって何? アンタあれ、どう思った? あはは、そうかあ、そんなこと思ってたんだぁ。
 当の息子が帰宅してないのに、この子、家に引っ張り込む。だって、この子、好きなんだも〜ん。乱暴で素直、ぶっきらぼうで優しい。ねえねえとちょっかいかけるとばっかじゃね〜のと冷笑で、でもちゃんとかまってくれるんだこの子。あんまり笑った顔見せない、いつもなんか怒ったような顔してる、でも娘には優しいんだこの子。家に入って娘に声をかける「お、ちぃちゃん、元気かよ」。娘はお姉さんぶって、エラそうに片頬でちょっと微笑。
 いっつもえらそ〜で、息子はこの子が好きなんだけど実はちょっとビビってもいる。人には言えないがこの子の顔が怖いと言う。何やっても何言っても自信たっぷりに見える顔、確かに怖いと言えなくもない。でもね、母親に聞くと、「あの子、すぐ泣くのよ」。泣く?のか、泣くのか、泣くのか〜〜。ふうむ、男の子ってのは、ホントおもしろい。
 当の息子すぐに帰宅。この子が来ているのを見て「おお」と喜ぶ。オヤツ出しながら息子としゃべる、あはははは。そうだよ、だよね〜、おかあさんうるさいよ、オマエがうるさいよ、きゃーきゃー。黙って見てたこの子、ぼそっと一言。「この家、ウケるし」。なんだよえらそーに、ふーんだ、アンタなんか、アンタなんか、ネタにしてやる。