根底のテーマは共通ですね。
あまり公言できないお話ですが。生後まもなくの長期の入院をした娘が、「やっと自宅で暮らせるようになった日々」の中で。娘の障害を思いながら、この子の持つ障害ゆえに、わたしはこの子を手放さなくていいのだという「喜び」を思った瞬間がありました。障害を持たずに生まれた息子に対して「どうせこの子は大人になればどこかに行ってしまう子さ」と思った瞬間がありました。
「愛情」というものの裏に潜む可能性のある醜さですわね。
障害をものともせず「巣立ちを目指す個性」を持った娘によって、この醜さは自認と共に崩壊。そういや「巣立ちを目指す個性」を持っていたのは自分もそうであったと改めて認識。着々と、親から離れていこうとする娘の個性が、今はとても頼もしい。
「子離れを認めない母親の醜さ」について書かれた作品として、下記は名著。
- 作者: 曽野綾子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1979/09/25
- メディア: 文庫
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