リツエアクベバ

satomies’s diary

サバイバー

御直披

御直披

レイプ・サバイバーの本を読む。
レイプという攻撃に遭い、心身共に手痛い傷を負った被害者とひとりの婦人警官との間で数ヶ月間かわされた往復書簡の記録。
タイトルと概要は知っていたのだけれど、読んでみたら、それがいかに曖昧な記憶なのかよくわかった。
全国に先駆けて設置された神奈川県警の女性捜査員のみの「性犯罪捜査係」の責任者である著者が、被害者の心を「リードしていく」のかと思ったら、この婦人警官が1人の人間として被害者の話を聞きながら、自分自身も日常に思い悩んでいることを話していく、人間関係が熱く構築されていく記録だった。
最後にこの被害者が「サバイバー」として、同様の被害に遭った人に贈る手紙「苦しんでいるあなたへ」という文章が掲載されていて、なんというか万感胸に迫る内容とはこのことかと。
「サバイバー」って言葉、やっぱなあ、敬意を込めて使いたい「称号」だよなあと。
自分に使う場合は、なんというか、やっぱなあ、そう簡単には使えない言葉だよなあと。
これを確認するためにこの本読んじゃったわたしは、かなり執念深いかもしれない。
まあ、自分の中でとぎすまされていくものがあるので、結局は「感謝」か。